2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

眠りたい

この世でいちばん美しい水死体になれるのならば怯えることなどなにもないのに みつけた人が抱える重さを思うとあまりにも不憫だ 小説の筋書き通りになればいいのに 誰にも気付かれず海へ沈み 海底で燐光を放ちながら海のほんの一部になるだろう

夏の音

お囃子の音色と 深まる悲しみと 夏の京に 君の横顔をみた 何処へでも現れる君へ 沈みゆく夏 夜のリズムと とめどない涙と 幼い味のりんご飴と

湖上の島

円卓があり公民館ごと移動するような船に乗って島に浮かぶ島へ行く 私はフェリーの移動が1番好き ずっと水の側だから 港から見える生活の色 駐車される大人の三輪車 生活の距離 両手いっぱいのホンミチと無数の路地 古物が知っている 私が知らない時間につい…

私は朝ごとに変わる水を掬う 流れの中からその一瞬を 私は掬った水で 文字を作り それを 繋げて言葉にする 言葉はすぐにいき渡り 確かなものを 無くしてしまう 私はここにただ居座っている

今日

しばらくずっと体調が悪く それをわかってくれない母親が「だらしない」と怒っていたのに しばらく寝ても覚めてもパジャマで過ごす日々を繰り返していたら「パジャマ似合うね」と嫌味なく言ってきてなんだか申し訳なくなった 日 だらしない は しだらない の…

文字

このごろ手紙をよく書く 紙に文字を書き留めること 封をすること それが運ばれること それらが私は好き 手紙を書くと 宛てた人との “距離” を改めて感じる 知らない土地の名前 その土地の天気と時刻 届くまでの時間 のこと 知らない土地に想いを巡らせる 近…

言葉

香港のデモで 意思伝達に手話(?)が使われている様子をBBCの動画で観た https://twitter.com/bbcnewsjapan/status/1148113559743688706?s=21 健聴者が健聴者との意思伝達に“手話”という言語を使うというのは 母国語ではない外国語を使うようなものです 手話 S…

距離

人との距離 一人暮らしをしていた時に“隣人”という距離がありました 朝 部屋を出る音 夜部屋に帰る音 来客の音 入浴の音 テレビの音 音で 隣の生活を、その気配があることで感じる安堵がありました 隣人とは一人暮らしを始めて3ヶ月ぐらい経ってから同じ職場…

日記

私は事象を記録をすることがとても苦手です その日の起きた時間 食べたもの 天気 とった行動 など全部覚えていると記憶力を信じてしまうし そもそも 自分の事象にあまり興味がないから いつも感情の記録をしてしまう つまり客観的事実に反していることばかり…