文字
このごろ手紙をよく書く
紙に文字を書き留めること 封をすること それが運ばれること それらが私は好き
手紙を書くと 宛てた人との “距離” を改めて感じる 知らない土地の名前 その土地の天気と時刻 届くまでの時間 のこと 知らない土地に想いを巡らせる 近くても遠くても知らない名前 そこにある生活
私は手書き文字がとても好きです 無機質な記号に肉付けされるそれぞれの特徴や 声のトーンのように 文字にもその時の心情によって表れるトーンの様なものがある
仮名は無意味な記号
ひらがな カタカナ は表音文字といって それ自体に意味を含まない文字
(漢字: 表意文字 文字に意味あり)
その記号を組合わせて意味を表すこと それを人と人の間で共有できる というげんしょうに よろこびをおぼえる すごいよね
一文字違うだけで意味が全く異なるものを見るとうれしい
「みる」「ねる」 「おきた」「あきた」
意味のないはずの 仮名 がそれぞれの特性を持っていると感じる
文字を読むこと
記号を “読める” ということは
・記号を見て その形を特定すること(視覚認知)
・記号 ー 音 ー 意味 の結びつき
が必要です 私は視覚認知機能が弱いので 中学生頃まで読書をしても同じ行を繰り返したり 飛ばしたりして読んでいたので 内容を楽しむ以前に 文字を目で追うことが必死だった
文字を読むこと 近頃とても好きになった
今はまだ 読書をしても お気に入りの一文や助詞の用法など 細部に目がいそがしくて 構造を読むことはできていないけれど 文字の羅列で世界が 宇宙が創れること 読書によって私はいつでも何処へでもいけること やっと知ることができた 文学は救済と解放である
私も文字で世界を編んでみたい ここから 遠い貴方の場所へ文字を 送ります